口呼吸が何故悪いのか?歯並びと呼吸の深い関係〜p...
呼吸と歯並びとの深い関係について、人体の構造から迫るシリーズ。歯並びだけでなく、よく風邪をひいたり、常に鼻が詰まっている=口呼吸がある子どもがいる親御さんにぜひ読んでいただきたいお話です。
みなさまこんにちは。
さわだ歯科矯正歯科の矯正担当医師の沢田です。
前回に引き続き今回も歯並びとも関係が深い、人間の呼吸についてお話ししていきます。
つい最近までコロナが流行してマスク生活が長く続いたこともあり口呼吸の人が多く増えてしまいました。口呼吸が癖づいてしまうと、骨が良い方向に成長していかずに歯のガタガタ、上顎前突、下顎前突(反対咬合)など様々な悪影響を及ぼします。歯並び以外にも、口の乾燥・風邪になりやすい・いびきや睡眠時無呼吸症候群になってしまうこともあり、良いことは何もありません。では何故口呼吸が成長に悪影響を及ぼすのか説明していきましょう。
下記の写真のように鼻で空気を吸い、口を閉じて舌を上顎につけている状態が正しい呼吸の状態です。
下記の写真が口で呼吸を行っている状態ですが、舌が上顎についていると空気が通れませんので下に落ちて空気の通り道を作っています。この舌が下に落ちている状態を低位舌と言います。この低位舌が悪の根源となっています。
下記の写真は顔を真正面から見たものとなっています。赤い点線は舌が普段生活している時に位置して欲しい場所になりますが、お口が開いていると低位舌になってしまいます。
ここで重要なお話ですが、歯の内側に舌があり、外側は頬・唇で覆われています。
頬・唇・舌は筋肉の塊なので常日頃、舌が歯を外側に広げ、頬・唇が歯を内側に狭くする力がかかります。
低位舌だと上顎は舌による外側に広げる力がなく、頬・唇が内側に狭くする力の方が優位になってしまい上顎が狭くなっていく一方です。

両側の赤い部分が頬です。
そして上顎は下顎を覆っていますので上が狭くなるにつれて下も狭くなっていきます。さらにひどい場合には上顎が下顎よりも小さくなってしまい反対咬合になってしまいます。
口呼吸を行うと低位舌を誘発してしまい、顎が正しい成長をしません。
上顎の成長は9ー10歳ごろには80−90%終わってしまうので出来る限り早い段階で低位舌を治して正しい成長方向に持っていくことが重要になっています!!!
一般的に子供の矯正を行う時期は前歯が生え変わってからの時期を言われていますので7−8歳ごろになってしまいます。その段階では少し遅いと自分は思いますので当院では大人の歯が萌出する前の5-6歳からでも歯並びを悪くしている原因を治して正しい成長方向に誘導してあげることが重要と考えています。
当院では歯並びを悪くしている原因である①口呼吸②低位舌③異常嚥下癖を改善するマイオブレース矯正治療を行なっていますので興味がある方は当院へいらしてください。