ワイヤー矯正治療(叢生)
みなさまこんにちは。さわだ歯科矯正歯科の矯正医サワダです。
今回はガタガタがかなり強いですが、骨の薄さの関係上歯を抜くことが出来なかった患者様を診ていただきたいと思います。
患者S様
初診時45歳
主訴:ガタガタ
口腔内写真
口腔内写真を見ると上の前歯の叢生(ガタガタ)がかなりきついと思います。この場合歯を抜いて治療を行っていくのが一般的です。そして奥歯の噛み合わせも悪くありませんので基本的にこの場合は下の歯も抜いて上と歯の本数を合わせて噛み合わせを綺麗にしていくのがゴールドスタンダードと思います。
しかしレントゲンを見ると下の歯の部分の骨がかなり薄く歯を抜いて後ろに下げてしまうと骨のないところに歯を位置付けてしまいます。なので下の歯は抜かずに右上のガタガタがきつい部分の歯だけを抜いて治療を開始していきました。
上記の口腔内写真が最新のものとなっております。
まだ治療は終わっておりませんが、残りは正中(上下の真ん中)を合わせて噛み合わせを微調整して終了となります。
コラム
何故歯を抜くの??
現在この状態で歯を抜かずに並べた場合に前歯がガタガタの量に比例して外側(唇側)に移動してしまいます。
なので歯を抜いて、そのスペースに前歯を下げていくことを行います。下記の図のように行えば口元が下がって綺麗な口元を目指すことが出来ます。
今回の患者様はレントゲンを撮影せずに口腔内だけを見て歯を抜いてしまうと、かなり怖い結果に陥ってしまいます。なのでレントゲン写真を撮影し、唇を下げていいのか?これ以上下げると口元がさびしくなってしまい、年をとった時にほうれい線が目立つようになってしまわないか?などをしっかり診断を行うことが重要です。
当院では歯を抜いた場合、抜かなかった場合のシミュレーションを作製して、唇がどのように変化するかを確認していただくようにしております。
検査をしないとシミュレーションを作製することが出来ませんが詳しくお話を聞きたい方、抜いた後どのように変化するか気になるかたは是非当院にいらしてください。